小学生・小学校

公立小学校の標準服ってなに?騒動について考えてみた

お気に入りリスト

会員登録するとお気に入りリストが作れます

Loading

会員登録をするとお気に入りができます

0

公立学校の標準服のニュースが話題となっています。

一般的にあまりなじみの無い公立学校の標準服。

このニュースをきっかけに知ったという方もいるのではないでしょうか。

標準服と制服の違い、標準服の多い地域、標準服の目的をまとめ、今回の騒動について考えてみました。



区立小学校の新標準服はアルマーニ?

東京都の中央区立泰明小学校。

フランス門と呼ばれる美しい門に瀟洒な校舎を持つ伝統校です↓


manebu.net

この区立泰明小学校の新しい標準服が物議をかもしています。

というのも、2018年度から採用が決まった標準服はイタリアのアルマーニ社製。

基本セットで4万円前後、セーター、バッグなどもろもろを含めると総額8万円前後。

これは、従来の標準服の倍以上の価格になるそうです。

さらに、標準服採用までの課程が不明瞭なこと、発表が遅かったことから保護者の反発を招き、国会に持ち込まれるほどの騒ぎとなりました。

標準服って?

そもそも標準服とは何でしょうか。

学校で定められた服と言えば、まず制服が思い浮かびます。

制服は組織・団体に所属する者が着用を義務づけられた服のこと。

これに対して、標準服は着用が推奨されている服のことです。

私服通学制度を採用している学校には、標準服を定めている学校もあります。

また、標準服が定められていても、着用の義務はないのが本当です。

標準服のある公立小学校

公立小学校の標準服導入率には地域差があるようです。

東京都では、話題の区立泰明小学校をはじめ都心に古くからある小学校の一部に見られます。

地方別では四国・中国地方に多い

大手制服メーカー「カンコー」が2013年に行った調査によると、もっとも制服・標準服を着用して小学校へ通った人の割合が高いのは四国・中国地方。

中国地方では61.3%、四国地方では70%が、制服・標準服を着用しているそうそんな。

実際、四国の香川県では、2014年度より全ての公立小学校が制服着用となったということです。

出典:カンコーホームルーム【Vol.95】「制服のある小学校」
出典:学生服のタニオカ 社長ブログ始めたってよ 香川県の小学校制服事情

県別着用率では大阪府、導入率では岡山県

毛織物メーカー「ニッケ(日本毛織株式会社)」の調査によると、2012年度の都道府県別の公立小学校の制服着用率では、大阪府が34.5%で全国一。

これは人口の多い大阪市での導入率が45%と高いことから、このような結果になっています。

ちなみにこの調査では、導入率は岡山県が98.5%、福井県が89.7%、石川県が86.7%。

石川県金沢市では、市内55校の公立小学校のうち52校が市で定められた標準服を採用しているそうです。

出典:NIKKEI STYLE 制服姿の小学生、大阪はなぜ多い 実は大人の都合?
出典:Jタウンネット 石川県の小学校は、なぜ「制服」のところが多いの?

公立小中一貫化で標準服が増える?

公立小学校の標準服導入率は、西高東低の傾向があることがわかりました。

しかし、学校制度の変化により、それも変わってくるかもしれません。

その変化とは、公立小中一貫化。

中学校との連携をもたせるため、一貫化と同時に小学校にも標準服を導入する事例がみられています。

東京都の一体型公立小中一貫教育校では小学校にも標準服が導入されることがほとんどです。

今後、公立小中一貫教育校が増えていけば、東日本の公立小学校の標準服が増える可能性があります。



制服・標準服の目的

公立小中一貫教育校に標準服が導入される代表的な目的は、学校としての一体感

他にどんな目的があるのか?制服・標準服が多い地域で導入された経緯を見てみましょう。

金沢市の場合

金沢市では、東京オリンピックを境に児童の服装が華美になり、そのことをきっかけに標準服が導入されたということです。

大阪市の場合

また、大阪市では、地元商店が1965年頃に市内の小学校に売りこみがかけたといいます。

合繊の技術発達のタイミングと、毎朝忙しくて服の準備が大変だという商店街の保護者の需要がマッチし、受け入れられたとみられています。

こちらも時期としては東京オリンピックの頃。

かつての標準服導入の主な目的は、学校へ通う児童の服装を整え、家庭の負担を減らすことにあったようです。

繊維産業の街だから?

また、岡山県、福井県、石川県、そして大阪市で制服導入率が高いのは、地元の繊維産業が盛んだからだという分析もあります。

大阪市での導入が地元個人商店主導だったことからも、地元の産業のためという側面がないとは言い切れないでしょう。

一部都心の名門区立小学校では標準服がステイタス

このような目的を持って取り入れられた標準服。

大阪市の標準服は、地元商店街で親しまれるシンボル的な存在でもあったそう。

一方、東京では、区立泰明小学校をはじめとしたいわゆる名門区立小学校では標準服が伝統でありステイタスになっているのも事実です。

今回、騒動になったアルマーニ社の標準服を採用するにいたるまでの思いを校長先生はその思いを次のように説明しています。

    「ブランドに拘ったり、志向したりしているわけではありませんが、泰明小学校も銀座のランドマーク、銀座ブランドであります。〔学校には当てはまらない言葉かも知れませんが〕街の歴史とともに存在するある種のトラディショナルブランドであります。

    銀座の街のブランドと泰明ブランドが合わさったときに、もしかしたら、潜在意識として、学校と子供らと、街が一体化するのではないかと、また銀座にある学校らしさも生まれるのではないかと考え、アルマーニ社のデザインによる標準服への移行を決めました。」

ステイタスある名門校である誇りを持って欲しいという願いが込められているのがわかります。

公立学校の制服や標準服の価格見直しのきっかけに

願いが込められているのは理解できるのですが、今回騒動になった理由のひとつが8万円前後という標準服の価格。

8万円という価格は、学費を払うことを選択して通う私立小学校の制服とそうかわりません。

公正取引委員会によると、制服・標準服の価格は、2007年から2016年の間に全国平均5000円値上がりしています。

これには、特定業者への発注が恒常化しているため競争原理が働かないからではないかとの声もあり、入札制度にするなど、制服全体の発注先選定については検討の余地がありそうです。

文部科学省・公正取引委員会は、制服・標準服の価格について、保護者の負担が重くなりすぎないよう全国の教育委員会などへ呼びかける方針ですが、法的拘束力は無いことから今後もどうなるかはわかりません。

そんな中で注目を浴びたこの騒動が、制服・標準服の価格見直しのきっかけになるかもしれません。

出典:淑徳小学校 制服・かばんについて
出典:東京新聞 公立中の制服 高値是正を 9年で5000円値上がり

校長先生のリーダーシップへの不安と期待

今回の新標準服は、校長先生が個人的に紹介されたアルマーニ社と一人で交渉を行い、決定まで保護者への情報公開はされませんでした。

このように独断的な点も批判を受けた原因のひとつとなっています。

カリキュラム編成や補助教材の選定、物品購入の決定など、公立学校の校長先生には職務権限があります

例えば、小金井市立前原小学校では、先進的なプログラミング教育を実施。

総務省のクラウド・地域人材利用型プログラミング教育実施モデルの実証校にも選ばれるなど、注目を集めています。

これは現在の校長先生の「Amazingな授業を創造するCrazyな公立小学校」という学校創造理念に基づき、担任の先生達を説得しカリキュラムを変更して実現したものです。

今回の区立泰明小学校のケースは独断的であったために批判の対象となってしまいましたが、校長先生のリーダーシップにより学校ごとの特色を生まれ、より良い学校作りへとつながることもあるのです。

今後、多くの学校においてよい形で校長権限が発揮されることを願います。

出典:先進公立小、全コマの1割がプログラミング授業 :日本経済新聞

個人的な感想

同じ8万円なら、「ギンザのサヱグサ」の標準服のほうが私は納得できます。

今回の騒動に対する、ごくごくごく個人的な感想です。



お気に入りリスト

会員登録するとお気に入りリストが作れます

Loading

会員登録をするとお気に入りができます

0

このママの記事が参考になったらイイネしてね!
最新記事をお届けします