専業主婦

専業主婦は肩身が狭い?「いや、意識の持ち方で主婦業は価値ある経験になる」(専業主婦の発信)

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私は専業主婦です。家事は好きでも得意でもありません。

それでも日々をなんとかしつつ、幸福に暮らしています。

しかし、どうやら世間では専業主婦の肩身はどんどん狭くなっているようなのです。



お悩み相談

日常生活の中で専業主婦は肩身の狭さを感じています。以下はインターネット掲示板によせられた悩み相談です。

専業主婦ママの声「専業主婦で、肩身が狭いです」

    専業主婦で、肩身が狭いです。妊娠前、本業は歯科衛生士でした。

    衛生士の資格は妊娠の数年前に離婚を機に取ったものです。学費と生活のため借金があり、卒業後は昼は衛生士・夜も働いていました。

    心身ともにボロボロになり精神科に通いながら生きました。私にとって「仕事」とは「生きるための術」でしかありませんでした。

    その後縁あって再婚、子供が生まれました。

    出産後、会う人会う人に「仕事復帰はいつ?」「資格をお持ちなの?それでは早く復帰したいでしょう」等、仕事復帰が当然という前提の会話をされます。

    しかし私は今後必要性がない限り働くことを望んでいません。仕事は私にとっては辛いものでしたし、

    子供の成長の瞬間をひとつも見逃したくないという気持ちがあります。

    親しい友人にそう言うと「人生もうリタイヤ?」と言われます。

    世の中でも子供を生んでも仕事に復帰という流れは当然になりつつあると感じます。

    子供のいない人、働く母親に「昼間何やってるの?」と聞かれると何ともいえない気分になります。

    本当に、肩身が狭く焦ります。

    出典:発言小町「専業主婦で、肩身が狭いです。」

そうか、我々専業主婦にはこんなに悩んでいる仲間がいるのか・・・私も、肩身が10%減少しました。

一億総活躍社会!

平成28年6月2日に「ニッポン一億総活躍プラン」が閣議決定されました。

これは、子育て支援や介護支援の強化を通じて「誰もが活躍できる社会」を築き、日本経済へ好循環を生みだそうというものです。

子育ての環境整備として

「保育の受け皿整備」
「保育士の処遇改善」
「多様な保育士の確保・育成」
「放課後児童クラブの整備」
「育児等で退職した正社員が復職しやすくするよう企業へ働きかけ」
「マザーズハローワーク拡充」
「ひとり親の資格取得支援」
「役員候補段階の女性対象のリーダー育成研修」

などを推進しています。

女性の活躍の場は家庭じゃない?

しかし、女性の活躍を支援するための取り組みのほとんどが、女性が社会へ出て働きやすくするための取り組みであること。

もちろん、労働者・納税者を増やしたいというのは、国家として自然だと思います。

女性が社会へ出て働くことは良いことですし、その場合、働きやすくあるべきです。

けれど、一億総活躍と銘打ったプランでこれでは、「家庭で家事労働に従事する専業主婦は活躍できていない」と政府が見なしているような印象を受け、ちょっと寂しいものがあります。

そうか、我々専業主婦は活躍してなかったのか・・・続いて、肩身が30%減少しました。



専業主婦はもはや少数派?

確かに女性は活躍の場を広げていて、もはや専業主婦は少数派です。

厚生労働省が公開した平成28年版の「働く女性の実情」によると、女性の労働力人口は前年より41万人増加の2883万人

労働力人口総数の43.4%が女性であり、半数近くを占めています。

出典:厚生労働省「働く女性の実情」

そんな中、ニッセイ基礎研究所によると、2015年までの20年前に専業主婦世帯数は単身世帯、共働き世帯に抜かれており、さらに将来的には一割以下となる9.4%になると予測されています。

出典:日生基礎研究所 専業主婦世帯の割合は1割以下に-「中期経済見通し」から見えるもの(その2)

また求人サイト「はたらこねっと」が行ったインターネットアンケート「専業主婦について」でも、71%が「専業主婦になりたくない」と解答

専業主婦希望者がもっとも多い世代である20代でも、「専業主婦になりたい」は33%にとどまりました。

出典:はたらこねっと「専業主婦について」みんなの声レポート

現在の税制や社会保障は専業主婦世帯をモデルとして考えられきたものであり、いわば専業主婦世帯が世の中のメジャーでした。

しかし、実情は専業主婦世帯はマイナーであり、今後、さまざまな試算においてモデルは見直されていくことでしょう。

そうか、我々専業主婦はもはやレッドデータ入りか・・・引き続き、肩身が10%減少しました。

専業主婦はキャリアにならないのか

さて、ここまで、インターネット掲示板の悩み相談でへこみ、政策でへこみ、データでへこみとへこみっぱなしで、筆者もなんとなく専業主婦の肩身の狭さがわかってきました。

活躍してなくてほんとすまん!

しかし、女性が専業主婦として家庭にいることは、活躍になりえないのでしょうか。

専業主婦は空白期間という評価

上記の「はたらこねっと」のアンケートの「専業主婦になりたくない」という解答の理由で最多だったのが「社会との接点が減る」、次いで「もう一度働きだすのが大変」でした。

主婦というのはまったくキャリアになり得ない、空白の時間と女性達は評価しているようです。

そうか、我々専業主婦は空白期間を過ごしているのか。
私の肩身はもはや数%を残すのみに。

活躍ってなんだろう・・・

専業主婦も立派なキャリア

ところが、こういう女性もいます。

薄井シンシアさん、57歳。「シャングリ・ラ ホテル東京」のディレクターです。

薄井さんは30歳からの17年間、専業主婦でした。

47歳で、仕事に復帰。復帰後最初の職場はバンコクにある学校のカフェテリア。

そこで、まったく未経験である、飲食のプロデュース、マネジメントまで任されることになりました。

未経験かつ主婦歴17年でそれだけの大仕事となるととんでもないことのようですが、シンシアさんにとっては「簡単だった」そう。

なぜなら、それまでの育児や家事の経験があったから。つまり、シンシアさんにとって、専業主婦はキャリアだったのです。

日本に帰国後は履歴書の「主婦歴17年」に邪魔をされ続けたものの、やっと見つけた電話受付の仕事から結果を出してステップアップを続け、10年で現在のホテルのディレクターに就任。

シンシアさんによれば、「主婦ほどクリエイティブな仕事はない」「主婦はマルチタクスの達人」だそう。

育児も家事も仕事であると意識し、自覚的に行うことで、マルチタスクでクリエイティブな専業主婦業の経験は立派なキャリアになり得るというのです。

今後の就労への意志の有無はともかくとして、専業主婦が家庭で活躍するヒントが見つかりそうな事例です。

減少しっぱなしの肩身が回復してきました。

確かに専業主婦はすでに主流の生き方ではないのでしょう。

けれど、意識の持ちようによって、主婦業は価値ある経験になり得ます。

肩身は自分で広げるつもりで、自覚的に専業主婦をやっていこうじゃありませんか。


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