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子供がいる家庭では要注意!特効薬・治療法なし!本当は怖いキス病ってなに?

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キス病という病をご存じですか?
名称はロマンティックですが、子どもを介して大人が感染することもあり、発症すると大変な症状を引き起こす病となればイメージがガラッと変わりますよね。

この病が厄介なのは、特効薬や治療法がないこと。筆者の周囲では、二人、キス病に感染しました。高熱や激しい倦怠感など特有の症状に襲われ、一人は1ヶ月の自宅安静に、もう一人は10日間の入院になりました。

お子さんがいる家庭では案外身近で、怖いキス病について、どんな病なのか、体験談を交えて紹介しましょう。



キス病ってどんな病気?

まずは、キス病について、国立感染症研究所の疾患情報をもとに、詳しく紐解(ひもと)きます。(1)

キス病の正式名称は、伝染性単核症と言います。ヘルペスウィルスの仲間であるEBウィルスに感染することで起こる病気で、唾液に含まれたウィルスから感染するケースが多いため、欧米ではkissing disease(キス病)と呼ばれています。

このキス病という名称が誤解を生んで、夫婦げんかを巻き起こすことになった筆者自身のエピソードは、のちほど詳しくお話しましょう。

さてキス病の話に戻って、欧米では青年期に感染することが多く、アメリカの大学生では1割以上が感染していると言われています。

一方、日本では、2〜3歳までに70%が感染します。小児期に感染すると、症状はほとんど出ないまま自然と治り、抗体ができると言われています。

20代では約90%が抗体を持っているので、私達も自然と感染し、多くの人はEBウィルスの抗体ができているかもしれません。

抗体を持てば、ほとんどの場合、再感染することはありません。ところが残りの約10%、抗体を持たない大人がキス病に感染すると、小児期とは比べものにならないほど、重い症状になります

キス病に感染すると、どんな症状がでる?

キス病に感染すると、4〜6週間の長い潜伏期間を経て、以下のような症状があらわれます。

    【キス病/伝染性単核症の症状】
    ■38℃以上の高熱が、1〜2週間続く
    ■体が重く、だるい、倦怠感が続く
    ■喉(のど)が腫れて痛くなる咽頭扁桃炎(いんとうへんとうえん)
    ■首のリンパ節が腫れるリンパ節腫脹(しゅちょう)
    ■上半身を中心に出現する発疹
    ■ウィルスを攻撃する白血球の一種・リンパ球が増加
    ■肝臓や脾臓(ひぞう)が拡大し、肝機能異常になる

高熱や倦怠感、喉の痛みや腫れは、風邪症状と似ているため、なかなかキス病という診断は出ないかもしれません。

最初にお伝えしたように、この病の特効薬や治療法はありません。抗生物質が効かないので、熱が出たら解熱剤、喉が腫れたら痛みをとる薬を飲むなど、対症療法でやりすごしながら安静にしていれば、EBウィルスが死滅して通常は完治します。

キス病が重症化すると、死に至る可能性も・・・

「治す薬がないなら、病院に行っても無駄」と病院に行かないと、病気が重症化して、国から難病指定されている、慢性活動性EBウィスル感染症になってしまうかもしれません。

慢性活動性EBウィスル感染症は、推定で年間で100人が感染(2)し、心不全や腎不全のような多臓器不全を起こしたり、悪性リンパ腫や白血病に至ることもあると言われています。

お子さんのいる家庭なら、お馴染みの「ふたりはプリキュアSplash☆Star」のチョッピの声を演じていた、声優の松来未祐(まつきみゆ)さんは、2015年10月、この慢性活動性EBウィスル感染症が原因で亡くなりました(享年38歳)。

誰もが感染する可能性があり、重症化すると怖いキス病。実際に感染するとどのようになるのでしょう。

筆者の身近で感染した一人、それは夫でした。



キス病=性病?!勘違いの夫婦げんかで始まった自宅安静一ヶ月(筆者夫の話)

「熱があってだるい・・・食欲がない」

夫が体調不良を訴えたのは、子供が1歳2ヶ月の時でした。ちょうど卒乳の真っ最中で、夜泣きが激しかった時期。

処方された風邪薬を飲んでも、ちっとも良くならずに、約1週間寝込む夫。筆者一人で全てをこなすワンオペ育児&家事に看病まで加わり、目が回りそうな忙しさでした。

夫の体調があまりにも悪いので総合病院に連れて行くと、白血球が異常に増加して、肝臓の数値が異常・・・。もっと詳しい検査の結果は後日ということで、その日は自宅に帰りました。

しかし頭の中は「もしや白血病?小さな子どももいるのに旦那が死んだらどうしよう・・・」不安で一杯に。

数日後、判明した病名が、いわゆるキス病。正式には伝染性単核症で、一ヶ月の自宅安静になりました。ホッとしたのも束の間、調べてみると「性病の一種。キスから移る」とあるではないですか。

「あんなに必死で看病していたのに、浮気?!性病をうつされた?!ふざけるな!」と、頭にきた私は、寝込む夫に向かって、泣きながら怒っていました。

ところが、冷静な夫。

「浮気なんてしてないって。子どもの熱が数日続いた時があったじゃない。あれがうつったんだよ。ほら、ここにも『日本では子供から感染する可能性が高く、大人は重症化しやすい』って書いてあるじゃない」

勘違いで大げんかになるところでした。

今では笑い話になっているキス病騒動ですが、夫は一ヶ月間仕事を休むことになり、関係者には迷惑をかけることに。

発症してからの最初の2週間、高熱とだるさは続き、ほとんどベッドの上で過ごしていました。後半の2週間も、ウィルスが死滅するまでは安静にしていなければならず、一日数時間ベッドの上で仕事をしていました。

子供の熱風邪が、こんな大病を引き起こすことになるとは、思いもしませんでした。

そしてもう一人、感染したのが、筆者の実妹の夫でした。

経験者のアドバイスで早期発見!それでも2週間の入院に(筆者妹の夫の話)

「最近、旦那が疲れているんだよね。口内炎が痛いみたいで、食欲がないし、仕事のストレスかなぁ」

妹との会話でピーンときた私。すぐに熱を測るように伝えました。体温は38.3℃。そして妹の子も1週間前に、熱を出していました。総合病院で血液検査をしてもらうと、やはりキス病を発症していました。

口内炎と思っていたのはヘルペスで、食事もできないほどの痛みを伴っていた様子。食事で栄養をとれないこともあり、点滴をするために、2週間入院をしました。

妹の夫は、ヘルペスで食事がとれないことよりも、肝機能の低下で約1ヶ月間お酒が飲めなくて辛かった・・・とこぼしていました。

もし、キス病を知らなかったら、発見が遅れて、完治までにもっと時間がかかったかもしれません。自己判断で市販の風邪薬を飲み続けていれば、症状が良くならないばかりか、症状が悪化したり、肝臓に異常をきたす可能性もありました。

キス病の予防法は?

こうした2件の実体験で分かるように、大人が感染すると重い症状を引き起こすキス病。治療法や特効薬がないばかりか、予防法も見つかっていません。

お子さんがいる家庭では、先に子どもが体調を崩すケースが多いようなので、マスクをつけて看病をしましょう。また子どもと飲み物を回し飲みしたり、箸などを共有すると、感染の可能性が高まりまるので気をつけましょう。

最後に

筆者のまわりでは、男性ばかりが2人立て続けにキス病に感染しましたが、感染する可能性は誰にでもあります

特に子育て中のママは、疲れがたまっていても寝込むわけにもいかず、自分の体を労(いたわ)る余裕などないかもしれません。

もし、いつもと違う倦怠感や熱が続く場合、キス病の可能性もあることを忘れずに・・・おかしいな?と思ったら、すぐに大きな病院で血液検査をしてもらってくださいね。


【参考文献】
(1)伝染性単核症とは|国立感染症研究所(2)厚生労働科学研究 難治性疾政策研究事業


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