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精子の染色体異常!原因と検査と治療法(クラインフェルター症候群)

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晩婚化が進み、30~40代の妊活が決して珍しくない時代である今、不妊に悩む方は少なくありません。

不妊は女性だけの問題ではなく、男性側に原因がある場合もあります。ここでは、精子の染色体異常である『クラインフェルター症候群』についてご説明します。



性染色体のしくみ

『クラインフェルター症候群』を理解するためには、まず性染色体のしくみについて知らなければなりません。

性染色体とは?

人は、生まれつき46本の染色体を持っています。染色体は2本ずつがペアになるので、合計23組となります。

そのうち1組の染色体を『性染色体』といい、性別を決める染色体となります。性染色体は、XとYが組み合わさったXYだと男性、XとXが組み合わさったXXだと女性になります。

受精時の減数分裂が異常に起こると・・・

精細胞と卵細胞は、受精する際に『減数分裂』を起こします。女性のXX染色体はX卵とX極体に分かれます。

男性のXY染色体はX精子とY極体、またはY精子とX極体に分かれます。

そして、女性のX卵にくっつく男性の精子が、X精子であるかY精子であるかによって、子供の性別が決まります。

Y精子がくっつけば子供の性染色体はXYとなり男の子に、X精子がくっつけば子供の性染色体はXXとなり女の子になるのです。

クラインフェルター症候群、その原因は?

クラインフェルター症候群になるか否かは、減数分裂の際に決まります。

うまく分裂できない卵細胞や精細胞が原因

減数分裂の際、まれにうまく分裂できず、XX卵やXY精子が誕生してしまうことがあります。

それらの卵や精子が受精してしまうと、子供の性染色体が正常のXXやXYではなく、XXXやXXYになってしまいます。

Yが入った性染色体を持つ人は必ず男性になりますが、Xの数が多ければ『クラインフェルター症候群』または『クラインフェルター男性』となります。

また、細胞分裂は2回繰り返されるため、XXXY性染色体になることもあります。

不妊男性の70~80%!

男性の5~10%は精子に異常を持っており、精子異常による不妊のうち70~80%がクラインフェルター症候群であると言われています。

男性性器は通常通り形成されるため、性交渉は可能です。しかし、作り出される精子の数が異常に少ないため、受精できる可能性が低くなってしまうのです。

不妊の可能性は限りなく高いと言われています。

どうやってわかる?検査方法は?

自分がクラインフェルター症候群であるか否かを知り得るためには、検査することが必要です。

検査方法は血液採取

検査自体は難しいことはなく、血液採取で行われます。採取した血液から染色体の状態を調べることでわかります。

不妊治療で発覚することが多い

自分自身の染色体について知ろうとする人は、通常ではあまりいないと推測します。

結婚し、なかなか子供が授からないことで不妊治療に挑んだ際に、精子の遺伝子に異常がある『クラインフェルター症候群』であることを始めて知る男性が最も多いのではないでしょうか。

知らずに結婚した場合・・・

パートナーがクラインフェルター症候群だと知らずに結婚した女性の中には、不妊治療でこの原因を知り、子供を授かるのは難しいと知って離婚を考える方もいるようです。

遺伝子の異常ですから、気を付けていればもっと前から疑わしい特徴が見られることも多いので、気になる方は一度検査をしてみると良いかもしれません。



クラインフェルター症候群の特徴

X染色体が多いことから、女性的な面が見られることが多くあります。その他の特徴も合せてご説明します。

幼児期から見られる特徴

X染色体が多ければ多いほど、知能障害、言語障害、学習障害が見られます。不明瞭な発音、言語の遅れが特徴的です。

また、子供の頃から病気がちで、気管支や心臓が弱い傾向にあります。男の子なのに大人しくて静かな遊びが好き、内気、繊細、気弱な面が見られることが多いと言われます。

思春期頃から見られる特徴

思春期になると通常は男性ホルモンの分泌量が増えますが、X染色体が多いとそのホルモンの分泌量が少なく、声変わりや体毛など、男性的な発達が見られないことがあります。

中には乳房が膨らんでくる男性もいます。これらの特徴はX染色体の数により、顕著ではありません。

成人以降に見られる特徴

成人になると精巣が委縮し、筋力や性欲の低下が見られます。精巣では精子が作られなくなっていきます。

不妊外来では、先に高度乏精子症や無精子症と診断を受けることも多いようです。その他、将来的には糖尿病や骨粗しょう症、甲状腺機能低下症、乳癌の発症頻度が高くなるとも言われています。

治療法は男性ホルモンの補充が主

一般的に男性ホルモンを補充する方法がとられますが、不妊症治療にはつながりません。

不妊症そのものの治療にはなりません。

男性らしい体型や性欲を取り戻すためには、男性ホルモンであるテストテトロンを筋肉注射します。将来的な病気予防には必要な治療になりますが、不妊症そのものに効果はありません。

妊娠は100%不可能ではありません。

クラインフェルター症候群の男性が妊娠を望んでいる場合、『顕微鏡下精巣内精子採取術(MD-TESE)』を用いる方法があります。

顕微鏡下精巣内精子採取術(MD-TESE)とは?

麻酔を使用して精巣を1cmほど切開し、顕微鏡を使って精巣内にいる精子や精子細胞を探す方法です。

摂取率は低いものの、もし取り出すことができれば体外受精の技術が進歩している今時代、妊娠も夢ではないかもしれません。

精子を摂取できる可能性はどれくらい?

クラインフェルター症候群の男性は年齢と共に精子が形成されなくなっていきます。この方法を用いての摂取率は、20代で80%、40代では20%となります。

できれば、まだ精子が形成されている可能性の高い思春期頃に摂取し、凍結保存しておくことが可能であれば、将来的には自分自身の子供を授かることができるかもしれません。

費用その他の問題点は?

MD-TESEは高度な技術を必要とするため、費用が高額です。

たとえ精子が摂取できたとしても1匹ないし2匹の可能性は高く、高額な費用をかけても妊娠に至る可能性はわずかです。

また、行われている病院またはクリニックが限られており、その数が少ないため、病院探しから困難を極める可能性もあります。

不妊治療には心のケアも必要です。

赤ちゃんを望んでいながら不妊の原因を保有している夫婦は少なくない時代です。経済的に許されれば不妊治療に通おうと考えることは珍しくありません。

不妊治療がとても身近な存在になっているからこそ安易に考えず、心のケアも必要であることを考えなければなりません。

夫婦でよく話して決めましょう。

実際に通うとなれば心身ともに負担がかかるのは男性も女性も同じです。

夫婦どちらが原因であっても、不妊治療には互いに心のケアをし合うことが大切です。始める前には、本当に必要か否か、また他に方法がないのか等、しっかり話し合ってから決めましょう。


この記事を書いたママ

fami

小学生の女の子2人を子育て中です。仕事と家事・育児に奮闘しながら、毎日の何気ない出来事を大切に、楽しみながら過ごすことがモットーです。

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